リオのカーニバル

2007年02月20日 11:22

 新聞に今年もリオのカーニバルの記事が載っていました。毎年開催日が違うカーニバル。今年は19日20日が最高潮との事。21日が「灰の水曜日」にあたるのでキリスト教関係者には言われるまでもなくそれは分かります。とは言いましても(カーニバルはキリスト教の影響によるものですが)、決してキリスト教の行事ではありません。
 簡単に言うとキリスト教の教会暦で‘受難節’という期節がありまして(‘灰の水曜日’から‘イースター’前日までの46日間)、主イエス・キリストの受難(特に十字架の死)を覚えて自らを省みつつ生活する期間として設けられています。そこで伝統的に禁欲的に生活をする、例えば豪華な食事を控えたり断食したり、嗜好品を控えたりするようになっていました。リオのカーニバルは、その禁欲的な期間に入る前に美味しいものをたらふく食べたり、思いっきり騒いで楽しんでおこうという趣旨から生まれたもので、キリスト教と関係するものの、全くキリスト教の行事ではないのです。
 また、少々ややこしいものの、日にちについて説明しましょう。教会暦の大きな祝日に‘クリスマス(聖降誕日)’があるのはご存知でしょう。もう少し詳しい方は‘イースター(主の復活日)’‘ペンテコステ(聖霊降臨日)’もご存知かと思います。これを三大祝日といいます。カーニバルに関連しているのは復活日です。クリスマスは毎年12月25日と決まっていますが、実はイースターは移動する祝日で、春分の日以降の満月直後の日曜日となっています。つまり毎年3月22日から4月25日の間の日曜日ということになり、復活日から逆算して受難節開始の‘灰の水曜日’が決められています。カーニバルはさらにその前日となります。ちなみに‘ペンテコステ’も毎年移動し、イースターの50日後です。
 教会暦の中心とも言うべき‘イースター’が移動するのは暦の問題なのです。復活日にはユダヤ教の‘過ぎ越しの祭り’が関って来る関係で、当初はユダヤ暦に合わせていたようですが、キリスト教が世界に広がっていく中で次第に議論されるようになり現在に至っているのです。325年に行われた公会議以来、ユダヤ暦、グレゴリオ暦、ユリウス暦などと照らし合わせての復活日制定の仕方は右往左往している感があります。一応、広く指示されているのは前述の‘春分の日以降の満月直後の日曜日’です。月齢と切り離して4月の第2日曜日に決めたらどうかという意見も随分前からありますが、支持を得られないようです。どうやらややこしくてもしばらくは毎年違ってくるようです。
 おっと。カーニバルから話が少し逸れてしまいました。
 岡山の教会に居たとき、ブラジルから出稼ぎの日系二世のご家族が来られていて、リオのカーニバルの報道に関して「キリスト教的でないので恥ずかしい」と仰られていたのが印象的でした。
 どちににも、切り離せるのか、それともやはり切り離せないのかという共通点があるようです。
 


最近の記事