2007年04月23日 14:39

香川分区の親しい牧師さんに“カムイ伝”(言わずと知れた白土三平氏の劇画)を貸してあげると2月から約束しているのにまだ貸してあげていません。心理学者に分析されると、多分「深層心理で貸したくないと思っているのだ」と言われそうです。でも実際は貸したくないのではなく“ついうっかり”なのです。それが証拠に、私はこの漫画を一人でも多くの人に読んでもらいたくて、自分の愛蔵用と貸し出し用の2セット持っていたくらいです。持っていたというのは、引越しに継ぐ引越しのためどうしても1セット手放さざるを得なかったからで、しかも残したのは貸し出し用なのです。T先生ごめんなさい。次回教師会には必ず持参いたしませう。
ところで、このカムイ伝は知っている人は知っているのに知らない人はまったく知らない漫画です。少し知っているという人でも「忍者ものだろう」という程度でしかありません。確かにタイトルにもなっている主人公であるべきはずの“カムイ”は忍者ですが、残念ながら殆ど登場していません。終わりごろには完全に存在が無くなっています。どちらかと言うと主人公はカムイの義兄(姉の夫)正助と言ったほうが良さそうです(とはいっても、タイトルが“カムイ伝”ではなく“正助伝”だったらあまり売れなかったかもしれません)。
この漫画は、それぞれの登場人物の視点から、江戸時代の身分差別政策を真っ向から取り上げている点が凄いのです。カムイは忍者だと言いましたが、非人部落の出身という設定ですし、義兄正助は百姓の下人です。底辺から身分差別政策を丁寧に描いています。また、そうかと思うと、権力者側からの視点の描写もリアルにされていて読み応え満点です。一気に引き込まれるように読んでしまい、読み終えると脱力感に襲われる漫画です。はっきり言って疲れますが、一度は読んでおきたい漫画です。
ちなみにこの“カムイ伝”、あまり主人公のカムイが出てこない上に、忍者アクションも控えめなため著者もジレンマを抱えていたのでしょうか、これとは別に“カムイ外伝”なる漫画が著されています。もちろんカムイがしっかり主人公として活躍する忍者漫画です。こっちの方はテレビマンガにもなりました。





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